コラム

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歯周病が引き起こす6つの病気!全身の健康との関係性と予防法!


歯周病の女性

こんにちは。熊本県熊本市にある関歯科医院です。

歯周病は、歯茎の腫れや出血など、お口の中にだけに症状が出る病気と思われることも多いです。

しかし、歯周病を放置していると、心疾患や脳梗塞、誤嚥性肺炎など、さまざまな病気を引き起こすことがあるのです。

この記事では、歯周病が引き起こす6つの病気について解説しています。全身の健康のための歯周病予防法についても言及していますので、ぜひ参考にしてみてください。

歯周病とは?

歯周病の女性

歯周病とは、プラーク(磨き残し)に潜む歯周病菌が原因で、歯茎や顎に炎症が起こる病気のことです。歯周病は進行性の病気で、初期段階では歯茎に軽い炎症が起こり、歯茎が赤く腫れたり軽く出血したりするなどの症状が出ます。

しかし、痛みはないことが多いため、歯周病になっていると気付かないことも珍しくありません。そのまま歯周病が進行すると、歯茎から顎まで炎症が広がります。

歯を支える顎の骨が溶かされて歯がグラつき、最終的には歯が抜け落ちてしまうこともあるのです。

歯周病は自然に治ることはなく、放置するとどんどん悪化します。歯周病の初期段階で気付けば改善できるため、なるべく早く症状に気付いて早期に治療を開始することが大切です。

歯周病と全身の健康には関係がある?

歯周病と全身の健康には関係イメージ

歯周病は歯茎や顎に炎症が起こる病気のため、お口の中だけの症状と思われるかもしれません。

しかし、歯周病を放置して重症化すると、全身の健康に悪影響を及ぼすことがあるので注意が必要です。歯周病によって歯茎に慢性的な炎症が起こると、歯周病菌が毒素を出しながらお口の中で繁殖します。

同時に、炎症により歯茎から出血することで、歯周病菌や歯周病菌が出した毒素が毛細血管へと侵入します。血液に乗って歯周病菌や毒素が全身の器官に運ばれ、さまざまな悪影響を及ぼすことがあるのです。

歯周病が引き起こす6つの病気

病気のイメージ

歯周病菌が全身に運ばれることで、健康に悪影響を及ぼすリスクがあります。ここでは、歯周病が引き起こす6つの病気について解説します。

心疾患

歯周病菌や歯周病菌が出す毒素が血液に侵入すると、血管内にプラーク(脂肪性の沈着物)ができます。血管が細くなったり詰まったりと、動脈硬化を引き起こすおそれがあるのです。

動脈硬化によって血流が悪くなると、狭心症や心筋梗塞などの心疾患を引き起こすことがあるので注意が必要です。

脳梗塞

心疾患と同じく、歯周病菌が原因で動脈硬化が起こると、脳の血管の血流が悪くなることで脳梗塞を引き起こすことがあります。歯周病菌が全身の血液に運ばれることで血栓ができやすくなるため、脳梗塞のリスクが上がるため注意が必要です。

糖尿病

糖尿病になると免疫力が低下するので、歯周病になりやすく症状も悪化しやすいといわれています。また、歯周病菌が全身に巡ることで、インシュリンの効果が薄れて糖尿病の症状も悪化しやすいといわれています。

つまり、歯周病と糖尿病は密接な関係にあり、糖尿病になると歯周病が発症・進行しやすく、歯周病になると糖尿病が悪化しやすいということです。

誤嚥性肺炎

誤嚥性肺炎とは、本来食道を通るべき食べ物や唾液が、誤って気管に入り肺で炎症を起こす病気のことです。食べ物や唾液に含まれる歯周病菌は、胃に運ばれれば胃液によって死滅します。

しかし、誤って食べ物や唾液が気管に入って肺に運ばれると、歯周病菌に感染して肺炎を引き起こすのです。誤嚥性肺炎を引き起こすのは歯周病菌が多いといわれているため、歯周病を予防すると誤嚥性肺炎の予防にもつながるでしょう。

誤嚥性肺炎は飲み込む力が弱くなってきた高齢者に多く、高齢者に多い死亡原因といわれています。

早産・低出生体重児

妊娠中の女性は、ホルモンバランスの変化により歯周病菌が増加しやすいです。また、健康な妊婦よりも歯周病の妊婦のほうが、早産・低出生体重児のリスクが高いといわれています。

歯周病が進行して歯周病菌が全身を巡ると、歯周病菌が胎盤にも運ばれ、胎児の成長不足を引き起こすからです。歯周病菌が子宮の収縮を引き起こすことも分かっており、これにより早産が引き起こされるのです。

骨粗しょう症

骨粗しょう症とは、全身の骨密度が低下して骨がもろくなる病気のことです。特に、閉経後の女性はホルモンバランスの変化により、エストロゲンという物質の分泌量が少なくなります。

エストロゲンの分泌量が低下すると、全身の骨密度の低下が進み、歯を支える顎の骨の吸収も進みます。歯周病になりやすいうえ、症状が進行しやすくなるのです。

全身の健康のための歯周病予防法

プラークコントロール

歯周病はお口の中だけでなく、全身の健康にも悪影響を及ぼします。歯周病の主な原因はプラークであるため、毎日の歯磨きと定期的なメンテナンスによって口内環境を整えることが大切です。

また、免疫力が低下して歯周病が悪化することもあるため、生活習慣を改善することも有効です。ここでは、全身の健康のための歯周病予防法を3つ解説します。

プラークコントロール

プラークコントロールとは、お口の中のプラークを減らし、歯周病菌の数をできる限り減らすことです。歯周病の原因となる歯周病菌はプラークに潜んでいるため、磨き残しをなくせば歯周病を予防できます。

毎日歯磨きしている方が多いと思いますが、お口の中に歯ブラシを入れ、なんとなく磨いていると磨き残しが生じます。以下を参考に歯磨きをしましょう。

  • 毛先が曲がらない程度の力で歯ブラシを歯に当てる
  • グーではなく鉛筆持ち
  • 歯1本に対して10~20往復
  • 細かく動かす
  • 歯と歯茎の境目はななめ45度
  • 前歯の裏側は歯ブラシを縦方向に動かす
  • 歯間ブラシやフロス、タフトブラシ、マウスウォッシュを使用する
  • 就寝前の歯磨きはより丁寧に行う

歯ブラシの毛先が曲がってしまうと汚れを掻き出せないため、毛先が曲がらないくらいの優しい力で歯ブラシを握りましょう。歯ブラシをグーで握ると力がかかりやすいため、鉛筆持ちすると適切な力加減で磨けます。

歯ブラシを大きく動かすと磨き残しができるため、歯1本に対して10~20往復を目安に磨きましょう。歯ブラシを細かく動かすと効率的に汚れを除去できます。

磨き残しができやすい歯と歯茎の境目や前歯の裏側は、歯ブラシを斜めや縦向きにして磨くとよいでしょう。また、歯間ブラシやフロス、タフトブラシなどを使用するのも効果的です。

毎食後に歯磨きするのが理想ですが、特に就寝前の歯磨きを丁寧に行いましょう。就寝中は唾液が少なくなり、口内の菌が繁殖しやすいためです。

生活習慣の改善

歯周病の主な原因は磨き残しであるため、プラークコントロールが重要ですが、生活習慣の改善も歯周病を予防につながります。

「生活習慣と歯周病に関係があるの?」と思われるかもしれませんが、疲れや睡眠不足、栄養不足によって歯茎が腫れることがあるように、免疫力が低下すると歯周病が悪化しやすいのです。そのため、以下の3つのポイントに注意して生活習慣を見直すとよいでしょう。

禁煙

タバコと歯周病は密接な関係にあり、喫煙習慣がある方は喫煙習慣がない方に比べると、歯周病になりやすく症状が進行しやすいといわれています。タバコに含まれる有害物質によって血行が悪化すると免疫力が低下し、歯周病菌が活発になるからです。

喫煙習慣のある方が歯周病を予防するためには、禁煙することが一番の近道だといえます。ご自身で禁煙するのが難しい場合は、禁煙外来を受診するとよいかもしれません。

規則正しい食生活

間食が多い、糖分を含んだ飲み物をよく飲む、アルコールを毎晩飲む、食事の時間が決まっていないなどの習慣は改善したほうがよいでしょう。お口の中にプラークが溜まりやすく、歯周病を進行させやすい口内環境になるためです。

免疫力が低下することも歯周病を進行させる要因なので、バランスのよい食生活を心がけましょう。

ストレスを溜めない

ストレスは万病のもとと言われるように、ストレスは免疫力を弱め、歯周病を進行させます。休みの日は趣味を満喫する、適度に運動するなど、ストレスを発散することを意識しましょう。

ストレッチしてから寝る、睡眠時間を確保するなど、睡眠の質を見直すことも有効です。

定期的なメンテナンス

歯周病を予防するには、定期的に歯科医院に通い、メンテナンスを受けることが大切です。毎日どれだけ歯磨きしていても、どうしても取り切れない汚れがあるためです。

このような汚れを放置していると、知らない間に歯周病を発症し、症状が悪化することがあるのです。そのため、定期的に歯科でメンテナンスを受けましょう。

定期メンテナンスでは、歯磨き指導や虫歯・歯周病のチェックなども受けられます。特に、歯磨き指導を受けると正しい歯磨き方法を習得できますので、歯周病予防に効果的です。

まとめ

歯周病が治った女性

歯周病は全身の健康に影響を及ぼします。歯周病菌が血液循環によって全身を巡ると、心疾患や脳梗塞、誤嚥性肺炎など、さまざまな病気を引き起こすことがあるのです。

特に、歯周病と糖尿病は密接な関係にあります。糖尿病になると歯周病が発症・進行しやすく、歯周病になると糖尿病も悪化しやすいといわれています。

歯茎の腫れや出血など、歯周病の初期症状に気付いたら、すぐに歯科医院を受診しましょう。

歯周病予防に興味がある方は、熊本県熊本市にある関歯科医院にお気軽にご相談ください。

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