こんにちは。熊本県熊本市にある関歯科医院です。
「インプラントは虫歯にならない?」「インプラント後のケア方法がわからない」とお悩みではありませんか。インプラントは、天然歯のような見た目と噛み心地を再現できる治療法です。適切なケアとメンテナンスを行えば、10〜15年以上使用できる場合もあるでしょう。
しかし、メンテナンスを怠ると、インプラント周囲炎などのトラブルを招く恐れもあります。
本記事では、インプラントによって起こりうるトラブルをはじめ、インプラントの寿命や正しいケア方法について詳しく解説します。インプラントを検討中の方は、ぜひ参考にしてください。
目次
インプラントは虫歯にならない?
結論からお伝えすると、インプラントが虫歯になることはありません。虫歯の初期段階では、虫歯菌が歯のエナメル質を溶かします。進行すると神経のある歯髄まで達し、激痛を伴うようになるでしょう。
インプラントはチタン製の人工歯根とセラミックなどの人工歯で構成されており、虫歯菌の酸で溶けることはありません。そのため、インプラント自体は虫歯にならないのです。
インプラントで起こるトラブル
インプラント自体が虫歯になることはありませんが、インプラントを埋入することで起こるトラブルはあります。以下、インプラント治療後に起こりうる4つのトラブルです。
- インプラント周囲炎
- インプラント周辺の虫歯
- 歯ぐきの腫れや出血
- インプラントの破損や脱落
順番に解説します。
インプラント周囲炎
インプラント治療後のトラブルで、特に注意が必要なのはインプラント周囲炎です。インプラントを埋めた周囲の組織や歯肉が炎症を起こす病気です。
インプラント周囲炎は、歯みがきを怠ったり不摂生な生活を送ったりすることが原因で発症します。日々の歯みがきの徹底や生活習慣の改善で予防できる病気なので、インプラント治療後はより規則正しい生活を心がけましょう。
インプラント周辺の虫歯
インプラント自体は虫歯にならなくても、インプラント周辺の天然歯は虫歯になります。
すべての歯をインプラントにする場合は問題ありませんが、部分的にインプラント治療を行った場合は、口腔内のケアを怠ると天然歯が虫歯になる可能性は十分に考えられます。インプラント治療を受けたあとも、虫歯予防のために口腔内ケアを欠かさず行うことが大切です。
歯ぐきの腫れや出血
インプラント治療では、歯ぐきを切開してインプラント体を埋めた後に縫合します。一時的に歯茎の腫れや出血が生じる場合がありますが、通常であれば数日以内に治まるでしょう。
しかし、長い間腫れや出血が引かない場合は、インプラントの定着不良や感染症などが発生している可能性が考えられます。放置すると、最悪の場合全身へ影響を及ぼす恐れがあるので、早急に対処することが重要です。
インプラントの破損や脱落
インプラントがあごの骨とうまく結合しないまま人工歯を装着すると、人工歯が外れたりインプラント自体が破損したりする恐れがあります。
また、インプラント周囲炎が進行すると、インプラントの脱落を招く可能性があるため、定期的にメンテナンスを受けることが非常に重要です。インプラント治療においては、信頼できる歯科医院を選ぶことも重要なポイントの1つといえるでしょう。
インプラントの寿命はどのくらい?
インプラントの寿命は一般的に10〜15年とされていますが、患者さまの扱い方により寿命の長さが変わるでしょう。正しく扱えば、20年以上使用できる場合もあります。
しかし、10年未満でもインプラントがグラついたり、脱落したりすることがあります。原因としては、インプラント周囲炎や喫煙・飲酒などが挙げられます。
口腔内のケアが不十分な場合、インプラント周囲炎を発症します。初期症状がほとんどないため、気付かないうちに進行してインプラントの脱落につながる可能性があるでしょう。
また、タバコに含まれるニコチンは血管を収縮させ、酸素や栄養素、免疫細胞の供給を滞らせます。免疫力が低下すると、インプラント周囲炎などのリスクが高くなるため注意が必要です。
埋入したインプラントが安定したあとは飲酒の制限はありませんが、手術直後の飲酒は寿命に影響を与えるでしょう。飲酒すると血流が促進され、出血が悪化することがあります。インプラントと顎の骨の結合がうまく進まず、インプラントが安定しなくなる可能性があるのです。
インプラント後の正しいケア方法
インプラントを長く使い続けたい場合は、治療を受けたあとの正しいケア方法を知っておく必要があります。インプラントの寿命を延ばす正しいケア方法は、以下の5つです。
- 毎日の歯みがきを丁寧に行う
- 強い刺激を避ける
- 定期的にメンテナンスを受ける
- 健康管理をしっかり行う
- たばこを控える
それぞれ解説します。
歯みがきを丁寧に行う
インプラントを長く使い続けるためには、日々の歯みがきをしっかりすることが大切です。口腔内を清潔に保つことで、インプラントが脱落する原因にもなる虫歯やインプラント周囲炎を予防できます。
特に、インプラントの周囲は歯垢が蓄積しやすいため、丁寧にブラッシングしてください。歯間ブラシやデンタルフロスを使うと、より効果的にきれいにできるでしょう。
ただし、硬いブラシを使用したり強い力を込めて歯をみがくことは避けてください。インプラントや歯茎が傷つく恐れがあるため、柔らかいブラシを使用して適度な力で磨きましょう。
強い刺激を避ける
インプラントを埋めた箇所へ強い力が加わると、骨との結合が妨げられます。そのため、硬い食べ物を食べたり強い力で歯磨きをしたりするのは避けましょう。
また、歯ぎしりや食いしばりなどのクセがある場合は、事前に歯科医師と相談し適切な対策を講じることが大切です。
定期的にメンテナンスを受ける
インプラントを埋め込んだあとも、歯科医院での定期的なメンテナンスは欠かせません。歯科医院の定期検診では、ご自身ではできない部分の清掃やインプラント周辺組織のチェック、ブラッシング指導をなど、さまざまなメンテナンスを受けることができます。
ご自身では気づきにくい口内のトラブルなどをいち早く発見できるメリットもあります。お口の健康状態をプロの目で確認してもらうことは、インプラントの寿命を延ばすために非常に重要です。
健康管理をしっかり行う
日々の健康管理も、インプラントを長く使い続けるための重要なポイントです。特に、糖尿病や骨粗しょう症などの疾患がある場合、インプラントの脱落やインプラント周囲炎につながる可能性が高いです。
毎日の歯みがきを丁寧に行って口腔内を清潔に保つことはもちろん、全身の健康も意識してインプラントを長持ちさせましょう。すでに糖尿病や骨粗しょう症などの疾患がある方は、症状を悪化させないことが重要です。
たばこを控える
喫煙の有無によっても、インプラントの寿命は大きく変わります。喫煙は歯茎の毛細血管を収縮させるため、インプラント周囲炎や歯茎の衰え・痩せなどを引き起こしやすく、インプラントの寿命を縮めるのです。
インプラントを長く使い続けたい場合は、禁煙したりたばこの本数を減らしたりするなどの努力が必要でしょう。
まとめ
本記事では、インプラントで起こりうるトラブルや正しいケア方法について解説しました。インプラント自体はむし歯になることはありませんが、インプラント以外の天然歯はむし歯になるため注意が必要です。
口腔内ケアを疎かにしていると、インプラント周囲炎を発症します。インプラント周囲炎が進行すると、最悪の場合インプラントの脱落を招く恐れがあります。インプラントを長持ちさせるには、日々のセルフケアを徹底することや、歯科医院での定期的なメンテナンスを受けることが大切でしょう。
定期検診を受けることで、口内の些細な異変も早期に発見できます。ご自身では落としきれない汚れも除去してくれるため、むし歯やインプラント周囲炎の予防にも効果的です。
メンテナンスをしっかりと行い、違和感を覚えたらすぐに歯科医院へ相談することで、インプラントを長く使用することができるでしょう。
インプラントを検討されている方は、熊本県熊本市にある関歯科医院にお気軽にご相談ください。