コラム

<

インプラントがぐらつくときの対処法と注意点を詳しく解説!


インプラントがぐらつくときの対処法を説明している歯科医師

こんにちは。熊本県熊本市にある関歯科医院です。

インプラント治療後、さまざまな原因によってインプラントがぐらついたり抜け落ちたりする可能性があります。インプラントがぐらつくと、不安になる方が多いでしょう。

この記事では、インプラントがぐらつく原因と、ぐらついた場合の対処法について解説します。インプラントがぐらついたり抜け落ちたりするのを予防する方法も説明していますので、インプラント治療を受ける方は、ぜひ参考にしてください。

インプラントがぐらつく原因

インプラント周囲炎になっている人

インプラントがぐらつく主な原因は、以下の3つです。

  • インプラント周囲炎
  • アバットメントの緩み
  • 骨との結合不良

それぞれの原因を詳しく解説します。

インプラント周囲炎

インプラントがぐらつく主な原因の1つに、インプラント周囲炎が挙げられます。インプラント周囲炎とは、細菌感染によってインプラント周囲の歯茎に炎症が起こり、進行すると歯周組織が破壊される病気です。

インプラント周囲炎が進行すると、インプラントを支えている顎の骨が溶かされます。結果、インプラントを固定できなくなり、ぐらついたり抜け落ちたりすることがあるのです。

インプラント周囲炎は、口腔内の清掃状態や全身の健康状態、喫煙の有無などさまざまな原因により引き起こされます。特に、セルフケアを怠り歯垢や歯石が蓄積すると、細菌が繁殖してインプラント周囲炎を発症しやすくなるため注意が必要です。

アバットメントの緩み

アバットメントの緩みも、インプラントがぐらつく原因の一つです。

インプラントでは、インプラント体とよばれるパーツを歯茎の中に埋め込み、その上に上部構造を装着して歯を補います。アバットメントは、インプラント体と上部構造を連結するパーツのことです。

アバットメントは、噛む力などが原因で緩むことがあります。アバットメントが緩むとインプラントが安定性を失い、ぐらついていると感じることがあるでしょう。

骨との結合不良

インプラント体と骨との結合が不十分な場合も、インプラントがぐらつきます。インプラントは、埋入したインプラント体が顎の骨と結合することでしっかりと支えられます。

しかし、何らかの原因で骨との結合が不十分であると、インプラントを支えられずぐらつくことになるでしょう。

インプラントと骨がうまく結合しない原因はさまざまです。患者さまの骨の質や健康状態、歯科医師の技術、喫煙習慣の有無などが考えられます。

インプラントがぐらつくときの注意点

インプラントがぐらつくときの注意点イメージ

インプラントがぐらついた場合、以下の3つの点に注意してください。

  • 触らない
  • ぐらついているインプラントで噛まない
  • 放置しない

それぞれの注意点を、詳しく解説します。

触らない

インプラントがぐらついている際、指や舌などで触らないようにしてください。ぐらついているインプラントを触ると、歯周組織が損傷する可能性があります。腫れや痛みを引き起こす原因になったり、症状が悪化したりする可能性も考えられます。

また、手から細菌がインプラント周辺に移ると、感染症につながることもあるので注意しましょう。

ぐらついているインプラントで噛まない

インプラントがぐらついている場合、インプラントの部分では噛まないようにしましょう。ぐらついたインプラントで噛むと、骨や歯茎が傷つくことがあります。

また、噛むことでインプラントに負担がかかり、さらにぐらつきが悪化する可能性も高いです。インプラント自体に問題を引き起こすだけでなく、周りの歯肉や顎骨にも悪影響を及ぼし、炎症や感染症の原因になることもあるので注意が必要です。

放置しない

インプラントのぐらつきに気付いたら、すぐに歯科医院へ連絡しましょう。そのまま放置すると、痛みや腫れが生じ、最悪の場合インプラントを除去しなければならない状態に悪化する恐れがあります。

インプラントに違和感がある際は、なるべく早く歯科医院を受診してください。歯科医師がインプラントの状態を調べて問題を特定し、適切な治療法を提案します。放置したり自分でどうにかしようとしたりせずに、歯科医師の指示に従いましょう。

インプラントがぐらつくときはどうしたらいい?

インプラント周囲炎の治療をしている様子

インプラントがぐらついた場合の対処法は、以下の4つです。

  • インプラント周囲炎の治療
  • アバットメントを締める
  • インプラントの除去
  • 再治療

それぞれの対処法を詳しく解説します。

インプラント周囲炎の治療

インプラントがぐらつく原因がインプラント周囲炎である場合は、インプラント周囲炎の治療をすればぐらつきを解消できるかもしれません。

ただし、インプラント周囲炎が重度まで進行している場合は、インプラントを除去して再手術する可能性が高いです。

インプラント周囲炎は通常の歯周病よりも進行が早く、治療が難しい病気です。早期発見・治療をすることが重要です。

対処が遅れるとインプラントが抜け落ちたり、インプラントの除去が必要になったりすることもあります。再手術には追加で費用がかかる場合が多いので、インプラントに異常を感じた場合は早めに歯科医院を受診しましょう。

アバットメントを締める

アバットメントが緩んでいるのが原因でインプラントがぐらついている場合は、アバットメントを締めることで改善できます。アバットメントは長期間の使用や噛む力によって緩むことがあるため、歯科医院で定期的にチェックを受けましょう。

インプラントの除去

インプラントのぐらつきを改善できないと判断された場合、インプラントの保存が難しくなります。痛みなどの症状が伴っていると、除去が必要になる可能性があるでしょう。

ただし、インプラントの除去は最終的な選択肢で、通常はほかの治療方法を検討します。除去するかの判断は、担当の歯科医師としっかり相談したうえで決定しましょう。

再治療

手術時のオーバーヒートや細菌感染などが原因でインプラントがぐらつくケースでは、インプラント体を除去して再手術をおこなうことで改善できるでしょう。一度インプラントを除去して、1~2ヶ月経ってから再手術します。

再手術の際は、インプラント体を埋め込む位置を前回とずらし、壊死した部分を避けて骨と定着させます。また、インプラントの位置や角度が合っていない、あごの骨量が少ないといった理由でのぐらつきも、再手術となる可能性があるでしょう。

インプラントがぐらつくのを防ぐ方法

インプラントがぐらつかないよう口腔ケアをしている人

インプラントがぐらついたり抜け落ちたりするのを防ぐためには、以下の点を心がけましょう。

  • 口腔ケアを徹底する
  • 定期検診でメンテナンスを受ける

それぞれの予防法を詳しく解説します。

口腔ケアを徹底する

インプラントを長持ちさせるためには、丁寧なセルフケアが非常に重要です。歯磨きなどのセルフケアが不十分だと、歯垢や歯石が蓄積して細菌が繁殖し、インプラント周囲炎の原因になるからです。

歯ブラシのほかにも、歯間ブラシやフロスなどの補助清掃用具を使用することで、より効果的に汚れを除去できます。丁寧なケアを心がけ、口内を清潔に保ちましょう。

定期検診でメンテナンスを受ける

インプラント治療後は、必ず定期検診でメンテナンスを受けるようにしてください。何かトラブルが発生した場合も、定期検診を受けていると早期に発見でき、早い段階で対処が可能だからです。

特に、インプラント周囲炎の場合は、発見が遅れると治療が難しくなります。最悪の場合、インプラントが抜け落ちたりインプラントの除去が必要になったりするでしょう。

インプラントを健康な状態で維持するためには、定期的なチェックとプロによる専門的なクリーニングを受けることが大切です。

また、インプラントでは、治療後定期的にメンテナンスを受けていることが保証の条件に含まれているケースが多いです。メンテナンスを怠ると、保証対象外になってトラブルが起きた際に、高額な治療費がかかることもあるため気をつけましょう。

まとめ

インプラント

インプラント治療後、インプラントのぐらつきを感じると不安になるでしょう。インプラントがぐらつく原因は、インプラント周囲炎やアバットメントの緩み、骨との結合不良などが考えられます。

インプラントがぐらついた場合は、触ったり噛んだりせずになるべく早く歯科医院を受診しましょう。早期に対処することで、インプラントのぐらつきを改善できる可能性が高まります。

インプラントを長持ちさせるためには、日々のケアを徹底し、定期的にメンテナンスを受けることも大切です。丁寧な口腔ケアを行うことでインプラント周囲炎を予防できます。

また、定期検診やメンテナンスを受けることで、インプラントのトラブルを早期に発見・対処できます。インプラント治療を受けた後は、定期検診が必須と考えておきましょう。

インプラントについてお悩みの方は、熊本県熊本市にある関歯科医院にお気軽にご相談ください。

当院では、インプラント治療を中心に虫歯・歯周病治療、矯正治療など、さまざまな診療を行っています。ホームページはこちらWEB予約もお受けしております。

LINE予約
お電話お電話
WEB予約