こんにちは。熊本県熊本市にある関歯科医院です。
インプラントに保証があると、トラブルが起こったときに、無料か費用を一部負担することで再治療が受けられます。インプラントは高額な治療費がかかるので、治療を受ける前に保証内容についてよく確認しておくことが大切です。
本記事では、インプラントの保証について理解しておくべきポイントをわかりやすく解説します。
目次
インプラントの寿命とは
インプラントの平均寿命は、10〜15年程度です。ブリッジの平均寿命は7〜8年程度、入れ歯の平均寿命は3〜5年程度であるため、インプラントの寿命は長いといえるでしょう。
さらに、日本口腔インプラント学会の資料によるとインプラント治療を受けて、20年以上経ってもしっかりと噛めて問題なく食事ができると回答した人は84%です。しっかりとメンテナンスをすることで、平均寿命よりも長く使用できるという結果が出ています。
参照元:日本口腔インプラント学会「20年以上経過したインプラント患者のアンケート調査」
インプラントには保証はある?
寿命が長いとはいえ、何が起こるかわかりません。インプラントに保証があるかどうかは、治療を決定するときの大きな要素になるのではないでしょうか。
インプラントに保証を設けている歯科医院は多いです。保証内容は、インプラントのメーカーや治療を受けた歯科医院によって異なります。インプラント治療には高額な費用がかかるため、万が一問題が起きたときに備えて保証内容を正しく理解しておくことは大切です。
そもそもインプラントの保証とは何か
インプラント治療後に、再治療が必要になる可能性も否定できません。再治療の費用をメーカーや歯科医院が負担する制度がインプラントの保証です。全額負担してもらえる場合もあれば、一部負担の場合もあります。
また、インプラント体と人工歯の保証が分かれていることも少なくありません。内容は歯科医院によって異なるため、事前によく確認しておきましょう。
インプラントに保証は必要?
「そもそもインプラントに保証は必要?」と考える方もいらっしゃることでしょう。たしかにインプラントの平均寿命は長く、平均寿命を過ぎても多くの方が問題なく使用しています。
しかし、インプラントの破損や脱落などのトラブルが起こらないとも限りません。また、極めて少ないとはいえ、インプラントそのものに不備があることも考えられます。
インプラント治療には高額な費用がかかるので、保証がしっかりとしていれば、治療後の不安を軽減できるでしょう。
インプラントの保証を受けられるケース、受けられないケース
インプラントの保証は、無条件で受けられるわけではありません。無条件で受けられると勘違いしていると、あとで後悔することになりかねませんので、正しく理解しておきましょう。
ここでは、インプラントの保証を受けられるケースと受けられないケースについて解説します。
インプラントの保証を受けられるケース
インプラントの保証を受けるためには、いくつかの条件を満たしていなければなりません。また、日常生活の範囲内で起きたトラブルに限定している場合も多いです。さらに、保証期間内であることも条件です。
本項目では、インプラントの保証を受けられるケースをご紹介します。
日常生活内でトラブルが起きた
日常生活のなかで、破損や脱落などのトラブルが起こった場合には保証を受けられるケースが少なくありません。例えば、食事をしている最中に人工歯が欠けることがあるでしょう。このような場合は、保証を受けられます。
製造上の不備が原因で破損した場合も、対応してもらえるでしょう。
保証期間内である
インプラントの保証の対象となるのは、保証期間内に起きたトラブルのみです。そのため、インプラントに問題が起こった場合は、まず保証期間内であるか確認することが大切です。
インプラントは、ほかの治療法に比べると寿命が長いとはいえ、永久的に使用できるわけではありません。少しずつ劣化します。保証期間を過ぎてから経年劣化によりトラブルが起こった場合は、自己負担で再治療を受けなければなりません。
定期検診に通っている
インプラント治療後は、定期的にメンテナンスに通わなければなりません。定期的にメンテナンスに通っていないと、保証の対象とならない場合があります。
メンテナンスの頻度は、インプラントや口腔内の状態によって異なりますが、3か月〜半年に1回の頻度で受けることが推奨されています。
メンテナンスでは、インプラント周辺を含める口腔内の歯茎の状態を検査したり、インプラントに問題がないかチェックしたり、噛み合わせを確認したりします。
定期的にメンテナンスを受けていることで、万が一インプラントに問題が起こっていても早く気づけます。破損や脱落などの問題が起こる前に、対処できるケースも少なくありません。
歯科医師の指示を守っている
禁煙することや定期検診を受けること、毎日の口腔ケアをきちんと行うことなど、歯科医師から指示されるケースが多いです。歯科医師の指示を守っていたのにインプラントに問題が起こったときは保証の対象となる可能性が高いでしょう。
インプラント治療を成功させ、長く使用し続けるためには歯科医師の指示に従うことが非常に重要です。
反対に、歯科医師の指示に従わなければ、トラブルが起こるリスクが高くなるため、保証を受けられません。
インプラントの保証を受けられないケース
インプラントに何かしらのトラブルが発生し、保証期間内だった場合でも保証を受けられないケースがあります。本項目では、インプラントの保証を受けられない一般的なケースについて解説します。
保証対象外の歯科医院で治療を受けた
保証制度がない歯科医院でインプラント治療を受けた場合は、インプラントにトラブルが起こったとしても保証は受けられません。
インプラント治療にかかる費用は1本あたり30万〜40万円程度が相場ですが、相場に比べてかなり安い費用でインプラント治療をしている歯科医院があるのも事実です。
もちろん全ての歯科医院がそうとは言い切れませんが、国内で使用が認められていないものや保証のないインプラントを使用するケースも少なくありません。国内で使用が認められていないインプラントは、安全性が確認されていないこともあります。
破損したり脱落したりするリスクが高く、トラブルが起こっても保証が受けられない可能性が高いでしょう。
歯科医師の指示を守っていない
歯科医師の指示を守らなかった場合にも保証の対象とならない可能性があります。例えば、歯科医師から禁煙するように指示を受ける場合があります。喫煙すると、歯茎の血行が悪くなるため、免疫力が低下して、インプラント周囲炎になるリスクが高まります。
これを守らなかったことでインプラントにトラブルが起こったときは保証を受けられません。
定期的なメンテナンスを受けていない
上述のとおり、インプラント治療後も定期的に歯科医院に通い、メンテナンスを受ける必要があります。定期的にメンテナンスを受けることで、トラブルが起こるのを事前に防いだり、早期に発見・対処できたりします。
しかし、定期的にメンテナンスに通わなかったことでインプラントにトラブルが起こった場合には保証を受けられないのです。引越しや転勤などでメンテナンスに通うのが難しい場合は、歯科医師に相談してください。
突然の事故が原因で破損した
交通事故や仕事中の事故などによって強い衝撃が加わりインプラントが破損することもあります。残念ですが、突然のトラブルが原因でインプラントが破損した場合は、保証を受けられない可能性が高いでしょう。
インプラントの保証は、日常生活において破損した場合が対象となるため、外部からの突発的な衝撃による損傷は対象にならないケースが多いのです。
インプラントの保証期間
多くの歯科医院ではインプラントの保証期間を5〜10年としています。同じメーカーのものを使用したとしても、歯科医院によって保証期間が異なることもあります。さらに、インプラント体と上部構造とでも保証期間が異なるケースも多いです。
保証期間を過ぎると保証を受けられなくなってしまうため、事前によく確認することが大切です。
インプラントの保証について確認しておくこと
上述した、保証を受ける条件や保証期間だけでなく、ほかにも保証に関して確認しておくべきことがあります。この項目では、インプラントの保証について確認したいことについて解説します。
保証を受けられる回数
歯科医院によっては保証を受けられる回数を制限していることもあります。保証期間内であれば何度でも再治療を受けられるケースもあれば、ある程度の年数が経過すると保証回数が制限されるケースもあるでしょう。
自分が治療を受ける歯科医院では、何回まで保証が受けられるのかについて確認しておきましょう。
費用
保証に加入する場合の費用についても確認してください。インプラントの治療費に含まれている無償保証や、保証に加入するために費用を支払う有償保証があります。
また、保証と聞くと、無料で再治療が受けられると思われる方もいるかもしれません。もちろん、無料で再治療が受けられることもありますが、歯科医院によっては一部患者さま側が負担するケースもあります。
このようにさまざまなケースがあるため、費用についてしっかり理解しないでいると、再治療を受けたときに思った以上に自己負担額が多かったということになりかねません。後悔しないためにも、費用についてはきちんと確認してください。
保証が適用される条件
保証が受けられる条件についても、しっかりと確認しましょう。上記の項目で詳しく解説したように、無条件で保証が受けられるわけではありません。条件は歯科医院によって異なるため、保証を受けられるケースと受けられないケースについてよく確認しましょう。
保証が適用される範囲
保証が適用される範囲も確認してください。例えば、インプラント体は保証の対象でも、人工歯は保証の対象とならないケースもあるためです。
インプラントのパーツ全てが保証の対象だと思っていたにも関わらず、実際には保証の対象外だったということになると後悔しかねませんので、しっかりとチェックしましょう。
まとめ
今回は、インプラントの保証について解説しました。
インプラントに保証を設けている歯科医院が多いです。保証を受けられるといっても、すべてのケースが保証の対象となるわけではありません。
禁煙などの歯科医師の指示を守っていなかった場合や定期的にメンテナンスを受けていなかった場合には保証の対象とならないケースがあるのです。また、保証期間や回数、範囲なども歯科医院によって異なります。
保証内容を確認せずにインプラント治療を受け、のちにトラブルが起こったときに思っていた保証内容と違っていたというケースも考えられます。インプラント治療を受ける前に、まずは保証内容をしっかりと確認しましょう。
インプラント治療を検討されている方は、熊本県熊本市にある関歯科医院にお気軽にご相談ください。
当院では、インプラント治療を中心に虫歯・歯周病治療、矯正治療など、さまざまな診療を行っています。ホームページはこちら、WEB予約もお受けしております。