こんにちは。熊本県熊本市にある関歯科医院です。
口元の印象を良くしてくれるセラミック治療ですが、場合によってはセラミックが欠けたり割れたりすることがあります。
今回は、セラミックが割れる原因や割れたときの対処法、保証と再治療にかかる費用、セラミックが割れるのを防ぐ方法などについて解説します。「セラミックは割れやすいのではないか」と不安に思っている方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
歯のセラミック素材の特徴
セラミックとは陶材のことで、強度が高く耐久性に優れているのが特徴です。金属素材のように温度による状態の変化や成分の溶け出しなどが起こりません。
また、見た目の白さや透明感などもセラミックならではの特徴のひとつで、審美性を重視したい方にも多く選ばれています。なお、セラミックは一部の種類を除いて金属は使用していないため、金属アレルギーの方でも使用可能です。
歯のセラミックが割れることはある?
強い衝撃が加わると、欠けたり割れたりすることがあります。例えば、口元に硬いものがぶつかったり日常的に歯ぎしりや食いしばりをしていたりする場合は注意が必要です。
特に、夜間に歯ぎしりや食いしばりをする方は、就寝時に装着するマウスピース(ナイトガード)の使用を検討したほうがよいでしょう。
歯のセラミックが割れる原因
セラミックが割れる原因は、歯ぎしりや食いしばり以外にもいくつかあります。以下では、歯のセラミックが割れる原因について解説します。
歯ぎしりや食いしばり
セラミックが割れる原因の多くは、歯ぎしりや食いしばりです。寝ている時や集中している時などに無意識に歯ぎしりや食いしばりをしている方もいるかもしれません。実は、歯ぎしりや食いしばりをしていると、奥歯には100kgもの力がかかるともいわれています。
特に、夜寝ている間に行っている場合には自分では気づけず、天然歯や詰め物・被せ物が破損するまで自覚できないこともあります。起床時に顎のあたりが疲れていたり、口を開けにくく感じる時があったりする方は、歯ぎしりや食いしばりをしているかもしれません。
噛み合わせが悪い
噛み合わせが悪く、局所的に強い力がかかっているような場合にもセラミックが割れることが考えられるでしょう。噛み合わせのズレは自分では気づきにくいものですが、放っておくと顎関節にも負担をかけます。
また、頭痛やめまい、肩こりなどの症状を引き起こすこともあるため早急に改善すべきです。
口元に衝撃を受けた
スポーツで歯にボールがぶつかったり、転んで硬い部分に歯をぶつけたりすると、セラミックが割れることがあります。特に、前歯のセラミックがぶつかった場合、土台となる天然歯ごと折れることがあるため注意しましょう。
硬い物を食べる
セラミックは衝撃に弱いため、硬い物を噛んだ時に割れたり欠けたりすることもあります。例えば、硬いせんべいや氷、アーモンドなどを思い切り噛むと割れる可能性があるでしょう。
なお、割れたり欠けたりしていなくても、見えない部分にヒビが入ることもあります。
歯のセラミックが割れたときの対処法
では、歯のセラミックが割れたときにはどのように対処すればよいのでしょうか。ここでは、歯のセラミックが割れたときの対処法について解説します。
歯科医院を受診する
割れたセラミックをそのままにしておくと、誤って欠片を飲み込んだり口の中を傷つけたりすることもあります。そのため、セラミックが割れた際には、欠けたセラミックを口から取り出して、すみやかに歯科医院を受診しましょう。
なお、かけた程度であれば修理できることもあります。市販の接着剤などでご自身で修理することは避け、対応は歯科医師に任せてください。
保証を利用して作り直す
セラミック治療には保証期間があることが多いです。保証期間は歯科医院によって異なりますが、目安は詰め物で1~2年、被せ物で3~5年ほどでしょう。保証条件や内容は歯科医院によって異なりますので、治療時に確認しておく必要があります。
また、多くの場合、定期的にメンテナンスを受けていないと保証の対象外となるので注意しましょう。途中で通院をやめたりメンテナンスを怠ったりしている方は、保証を受けられず全額自己負担で作り直さなければならないケースが多いです。
他の素材へ変更する
セラミックには、オールセラミックやジルコニア、メタルボンドなど、いくつかの種類があります。それぞれ強度が異なりますので、他の素材に変更するのも方法のひとつです。
例えば、歯ぎしりや食いしばりがある方は、人工ダイヤモンドと呼ばれるほど硬いジルコニアであれば破損のリスクを抑えられるかもしれません。破損が不安な方は、素材の変更も検討すると良いでしょう。
歯のセラミックが割れたときの保証と再治療にかかる費用
先にも触れましたが、歯のセラミック治療には保証がついていることが多いです。一定期間内であれば、無料もしくは一部負担で対応してもらえる制度です。
保証期間は歯科医院によって異なりまずが、無料で再治療できる期間は3年までとする歯科医院が多いです。4年目以降は〇割負担など、負担割合が変化していくケースもあります。
なお、定期的なメンテナンスを受けていない場合や保証書をなくした場合には、保証が受けられないことがあります。保証条件についても事前に確認しておきましょう。
保証を受けられれば、再治療にかかる費用の負担を軽減できます。
しかし、保証を利用できない場合や素材を変えて作り直す場合には費用がかかるでしょう。詰め物であれば1本あたり5~10万円程度、被せ物であれば1本あたり10~20万円程度が目安です。
セラミックを新たに作り直す場合には、選ぶ素材や歯科医院によっても費用がことなりますので事前にご確認ください。
歯のセラミックが割れるのを防ぐ方法
ここでは、セラミックが割れるのを防ぐ方法について解説します。
マウスピースを装着する
就寝中に歯ぎしりや食いしばりをする方や、食いしばって力をいれることが多いスポーツをする方は、マウスピースの使用を検討しましょう。早めに対処すれば歯にかかる衝撃や負担を軽減でき、セラミックの寿命を延ばすことにつながります。
マウスピースの作製を検討している方は歯科医院へご相談ください。
噛み合わせを調整する
噛み合わせが悪いまま放っておくと、セラミックに負担がかかって割れやすくなります。「噛み合わせが合っていないな」と感じるようであれば、歯科医院で噛み合わせチェックを受けましょう。
噛み合わせは時間の経過とともに変化するので、定期的に歯科医院で噛み合わせの確認や調整を受けることが大切です。
定期的にメンテナンスを受ける
定期的にメンテナンスを受ければ、セラミックが割れるのを防げることがあります。例えば、無意識の歯ぎしりや食いしばりは自分自身で気付くのは難しいでしょう。また、噛み合わせのズレに関しても、ご自身ではあまり違和感を覚えていないということもあります。
そのため、定期的に歯科医院でメンテナンスやチェックを受け、トラブルの早期発見をすることが重要なのです。
硬いセラミックを選ぶ
セラミック治療に用いられるセラミックには、いくつか種類があります。例えば、セラミックのみを使用したオールセラミック、金属素材と組み合わせたメタルボンドなどです。特に、歯ぎしりや食いしばりがある場合は硬いジルコニアを選ぶ傾向があります。
ただし、噛み合う歯の状態によっては不具合が生じることもありますので、担当の歯科医と相談の上、自分に合った素材を選ぶことが大切です。
まとめ
セラミックは丈夫で審美性にも優れた素材ですが、強い衝撃によって欠けたり割れたりすることがあります。特に、日常的に歯ぎしりや食いしばりをする方や衝撃を受けるような激しいスポーツをする方などは、セラミックがダメージを受けやすいでしょう。
セラミック治療やマウスピースの作製を検討している方は、熊本県熊本市にある関歯科医院にお気軽にご相談ください。
当院では、インプラント治療を中心に虫歯・歯周病治療、矯正治療など、さまざまな診療を行っています。ホームページはこちら、WEB予約もお受けしております。