こんにちは。熊本県熊本市にある関歯科医院です。
初期の虫歯は、痛みなどの自覚症状が少ないため見逃しやすいといわれています。
しかし、虫歯の初期段階で適切に対処できれば、進行を食い止めることが可能です。虫歯は放置すると治療が複雑になるため期間も費用もかかってしまいます。
そこで本記事では、初期虫歯の症状や対処法、治療方法、放置するリスクについて詳しく解説します。気になる症状がある方は、ぜひ参考にしてみてください。
虫歯の初期症状
虫歯は早期に発見し治療することで歯を削る量を最小限に抑えることができます。早期発見のためには虫歯の初期症状を理解しておくことが大切です。以下に、虫歯の初期症状について解説します。
歯の表面に白い斑点が現れる
虫歯になると、歯のエナメル質が溶け始め、表面に白っぽい斑点が現れることがあります。白濁と呼ばれる症状で、エナメル質が酸によって溶け出してしまう脱灰が起こっている状態です。白濁は、適切なブラッシングを続けることで改善できる場合があります。
ただし、白濁の段階では、痛みを伴わないため見過ごされがちです。そのまま放置すると進行する恐れがあるため適切な対処が必要です。
冷たいものや甘いものがしみる
冷たいものや甘いものを口にしたときに、しみる症状がある場合も虫歯になっている可能性があります。歯のエナメル質や象牙質が溶かされ、神経にまで達すると刺激を受けやすくなるのです。
歯の表面がザラザラする
健康な歯の表面は滑らかですが、虫歯が進行してエナメル質が溶かされると歯の表面がザラザラするようになります。そのため、舌で触ったときに違和感を覚える方もいるでしょう。放置すると虫歯が進行して、ザラザラした部分から穴があくリスクが高まります。
黒っぽい変色が見られる
虫歯が進行すると黒っぽい変色がみられる場合があります。鏡で口の中を見て、黒く変色している部分がある場合には虫歯が進行している可能性が高いため、早急に歯科医院で診察を受けましょう。
虫歯の初期症状が現れたときの対処法
初期段階の虫歯であれば、適切な処置を受けることで治癒する場合もあるでしょう。以下に、虫歯の初期症状が現れたときの対処法について解説します。
歯科医院を早めに受診する
初期の虫歯は痛みがない場合が多く、目視では気づけないケースが多いでしょう。歯科医院では、レントゲン撮影や視診をして虫歯の状態を正確に診断します。初期段階であれば、簡単な処置で進行を抑えられる可能性が高いです。
自己判断で放置せず、専門的な診察を早めに受けましょう。
フッ素入りの歯磨き粉を使用する
初期段階の虫歯は、エナメル質が酸によって溶け出している状態です。フッ素には、歯の表面の再石灰化を促進し、歯の質を強化する働きがあります。
そのため、フッ素入りの歯磨き粉を使用することで、エナメル質の再石灰化が促進され、虫歯の進行を抑える効果が期待できるでしょう。毎日の歯磨きに取り入れることで手軽に歯の質を強化することが可能です。
食生活を見直す
食事の時間が長かったり間食の回数が多かったりすると、口の中が酸性に傾く時間が長くなって虫歯が進行するリスクが高まります。
甘い飲み物やお菓子を控え、食後の歯磨きを徹底することで虫歯の予防につながります。ダラダラ食べの習慣がある方は、食べる時間を決めて口の中が酸性に傾く時間をできるだけ短くするように心がけましょう。
正しいセルフケアの方法を身につける
虫歯の原因は歯の表面に残るプラークです。プラークが蓄積すると、細菌が増殖して虫歯になるリスクが高まります。正しいブラッシング方法を習得してプラークを除去することで、虫歯の進行を抑えることができるでしょう。
特に歯と歯の間や歯の歯茎の境目は磨き残しが多い部分です。デンタルフロスや歯間ブラシも併用して、細かい部分に付着した汚れもしっかりと除去しましょう。
定期検診を受ける
虫歯の初期症状は見逃しやすいですが、定期的に歯科検診を受けていれば、万が一虫歯になっていても早期に発見できるでしょう。
また、定期検診では歯のクリーニングをおこないます。専用の器具や機材を使用してプラークや歯石、着色汚れを除去してもらうことが可能です。お口の中が清潔な状態になるため、虫歯の予防効果も期待できます。
虫歯の初期症状が現れたときの治療方法
虫歯の初期症状がある場合には、早めに歯科医院を受診しましょう。初期段階の虫歯であれば簡単な治療で済む場合が多いため、早めの対処が重要です。以下に、初期虫歯の主な治療方法について解説します。
フッ素塗布
初期の虫歯は、歯のエナメル質が酸によって溶け出している状態です。歯科医院で高濃度のフッ素を塗布してもらうことで、エナメル質の再石灰化が促進され、進行を抑えることが期待できます。
歯科医院でフッ素塗布を受けるのと併用して、フッ素入りの歯磨き粉を日常的に使用するとより効果的です。
シーラント
シーラントとは、虫歯ができやすい歯の溝を樹脂で埋める処置です。歯の溝を埋めることで、食べかすなどの汚れが溜まりにくく、またブラッシングがしやすくなります。これによって、虫歯になるリスクを軽減できるのです。
歯を削る必要がなく痛みを伴う処置ではないため、小さなお子さんでも負担なく受けられるでしょう。
PMTC
PMTCとは、歯科医師や歯科衛生士が行う専門的な歯のクリーニングのことです。歯科医院では、専用の機械やペーストを使用して、自宅での歯磨きでは落としきれない汚れを除去します。これによって、虫歯の進行を抑えることができるでしょう。
初期の虫歯の治療費用と治療期間
虫歯の初期段階であれば、簡単な処置で済む場合が多く、治療費用や期間も抑えられるケースが多いです。初期虫歯を治療する場合にかかる費用は、1,000円〜数千円程度です。治療は多くの場合1〜2回で完了します。
虫歯の初期症状を放っておくとどうなる?
虫歯の初期段階では痛みなどの症状がほとんどないため、つい放置しがちです。
しかし、適切な治療を受けずに放置すると、虫歯が進行する可能性があります。以下に、虫歯を放置した場合の進行過程とその影響について解説します。
冷温痛などが生じる
初期の虫歯は、エナメル質が酸によって溶け出している状態です。この段階で治療を受けずに放置すると虫歯は進行し、冷たいものや甘いものを口にしたときにしみるようになります。
象牙質はエナメル質よりも柔らかいため、虫歯の進行スピードがはやいです。虫歯の穴が大きくなり、細菌が増殖すると、歯の内部にある神経が炎症を起こし、激しい痛みを引き起こすこともあります。
歯髄炎を引き起こす
虫歯を放置して歯髄にまで達すると、歯髄炎を引き起こすことがあります。歯髄炎になると強い痛みを伴い、さらに放置すると歯の神経が壊死することもあります。歯の神経が壊死すると痛みを感じなくなるため、治ったと思う方もいるでしょう。
しかし、細菌が歯の根の先端まで達して深刻な問題を引き起こす可能性があります。そのため、痛みがなくなっても適切な処置を受ける必要があるのです。
あごの骨に影響を及ぼす
細菌が歯の根の先端まで達して歯を支える骨にまで広がると、顎骨骨髄炎を引き起こす可能性があるため注意が必要です。歯の痛みだけでなく、顔の腫れや発熱など全身的な症状が現れることもあるでしょう。
まとめ
虫歯の初期症状は軽視しがちですが、適切に対処しなければ進行し、歯や全身の健康に深刻な影響を及ぼす可能性があります。
初期段階であれば、簡単な処置や治療で進行を止めることが可能です。症状があるときは自己判断せず、早めに歯科医院を受診することで虫歯の進行を食い止めることができるでしょう。
歯の健康を守るためには、定期検診を受けることと日頃のケアを徹底することが非常に大切です。気になる症状があれば、すぐに歯科医師に相談しましょう。
虫歯にお悩みの方は、熊本県熊本市にある関歯科医院にお気軽にご相談ください。
当院では、インプラント治療を中心に虫歯・歯周病治療、矯正治療など、さまざまな診療を行っています。ホームページはこちら、WEB予約もお受けしております。