こんにちは。熊本県熊本市にある関歯科医院です。
セラミックの歯は見た目が美しく、耐久性が高いのが特徴です。また、土台となる歯が虫歯になるリスクも低いため、ほかの素材に比べて長持ちしやすいとされています。
しかし、セラミックの歯であっても破損したり、経年劣化によって寿命を迎えたりすることもあります。セラミックの歯の寿命はどれくらいなのか、寿命を迎えたときのサインにはどのようなものがあるのかは気になるところです。
今回は、セラミックの歯の寿命について解説します。寿命を迎えたときのサインや長持ちさせるためのポイントなどについてもご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
目次
セラミックの歯の寿命
セラミックの歯の平均寿命は10〜15年程度とされています。外部から衝撃が加わったり、歯ぎしりなどのセラミックの歯にダメージを与える癖があったりすると、寿命はさらに短くなります。
その一方で、適切なケアを続けていれば、20年以上使用できることもあります。いわゆる銀歯の平均寿命が5〜7年程度であることを考えると、セラミックの歯の寿命は長いといえるでしょう。
セラミックの歯の寿命が短くなる要因
セラミックの歯の寿命が短くなる要因を確認しましょう。
噛み合わせが悪い
セラミックの歯は、噛み合わせが乱れていると破損するリスクが高くなります。噛み合わせが悪いと歯に不均等な力を加え続け、セラミックの歯にダメージを与えるので、何かのきっかけで破損することがあるのです。
適切な噛み合わせであれば、歯にかかる力を効果的に分散できるため、セラミックの歯を長持ちさせることにつながります。
歯ぎしりや食いしばりの癖
歯ぎしりや食いしばりの癖があると、セラミックの歯にダメージを与えます。こうした習慣は歯に体重の2〜5倍もの負荷がかかるため、歯を徐々に脆くさせます。長時間にわたって強い力が加わると破損するリスクが高まるでしょう。
メンテナンス不足
セラミック治療後は定期的にメンテナンスを受ける必要があります。歯科医院での検診を怠ると、噛み合わせの異常などの問題を早期に発見できません。土台となる天然の歯の虫歯や歯周病に気づかずにいると、進行してセラミックの歯の寿命に悪影響を与える可能性があります。
硬い食べ物を頻繁に食べる
セラミックは強度が高い素材ですが、瞬間的な衝撃には弱いという特性があります。せんべいなどの硬い食べ物を頻繁に食べると歯に過度な負担がかかり、破損するリスクが高まります。
硬い食べ物はできるだけ避け、避けられないときはセラミックを入れていない側で噛むなどの工夫が必要です。
強い衝撃が加わる
転倒や事故による外部からの衝撃は、セラミックの歯を破損させる要因になります。スポーツの際に転倒したり、ボールが歯に当たるなどして大きな力が加わると、セラミックの歯が破損したり外れたりすることがあるのです。
セラミックの歯が寿命を迎えたときのサイン
セラミックの歯が寿命を迎えたときのサインを確認しましょう。
舌で触ったときに欠けや隙間に気づく
セラミックの歯が寿命を迎えると、表面や接合部分に変化が生じます。舌で触れたときにザラザラとした感触があったり、天然の歯とセラミックの間に隙間ができていたりする場合は、セラミックが劣化している可能性があります。
土台となる天然の歯にトラブルが起こる
セラミックの歯が寿命を迎えると、土台となる天然歯や歯肉に影響が出ることもあります。例えば、噛んだときに痛みがあったり、歯茎に腫れや炎症があったりするときには、土台部分に問題が生じている可能性があります。
このような違和感を放置すると、虫歯や歯周病が進行し、さらに大きなトラブルに発展することがあります。
噛み合わせが悪くなる
セラミックの歯の寿命が近づくと、噛み合わせがずれてくることがあります。噛み合わせのずれは、歯の摩耗や加齢による歯並びの変化、歯周病の進行などによって引き起こされます。
噛み合わせを調整することで解決できることもありますが、場合によっては、現在の口腔内の状態に合わせて、セラミックの歯を作り直さなければならないケースもあります。
セラミックの歯が寿命を迎えたときの対処法
セラミックの歯が寿命を迎えたときの対処法を確認しましょう。
新しいセラミックの歯に交換する
セラミックの歯が寿命を迎えた場合の一般的な対処法は新しいセラミックの歯への交換です。古いセラミックの歯を取り除き、新しいものに交換します。
まず、歯科医師が古いセラミックの歯を慎重に取り外します。次に、土台となる歯の状態を確認します。必要に応じて形を整えたり、虫歯があれば治療したりします。その後、新しいセラミックの歯を作るために型を取ります。
セラミックができるまでの間、一時的に仮の歯を装着して歯を保護することもあります。セラミックの歯が完成したら装着し、噛み合わせを調整します。
修復が可能なケースもある
セラミックの歯に小さな欠けや破損が生じた場合、全体を交換することなく、部分的な修復によって問題を解決できることがあります。
表面が欠けただけで機能に問題がない場合は、形を整えて研磨することである程度自然な見た目にできます。また、専用の修復キットを使用して、小さな破損を修復することもあります。
セラミックの歯が外れただけで、土台の歯に問題がない場合は再接着する場合もあるでしょう。土台の歯とセラミックの歯をクリーニングし、問題がないことを確認したうえで接着剤を使用して再度固定します。
土台の歯に問題がある場合は治療が必要
セラミックの歯が寿命を迎えた場合、セラミックの部分だけでなく、その下にある土台の歯の状態によって治療内容が変わります。土台となる天然の歯に問題がある場合には、セラミックの歯を交換する前に治療を行う必要があります。
例えば、土台の歯に虫歯がある場合、まずは虫歯の治療を進めます。虫歯の進行度によっては、神経を取り除いて洗浄・消毒する根管治療が必要になることもあります。
また、歯周病により歯肉の後退が進行している場合は、歯周病治療を行ってから、新しいセラミックの歯を装着します。
また、虫歯や歯周病がない場合でも、土台の歯が欠けるなどして形状が変化しているようなら、適切な形に整えます。
セラミックの歯を長持ちさせるには
セラミックの歯を長持ちさせるためのポイントを確認しましょう。
定期的にメンテナンスを受ける
セラミックの歯の寿命を延ばすためには、歯科医院での定期的なメンテナンスが欠かせません。
セラミックの表面は滑らかで汚れが付着しにくいですが、長く使用すると汚れが蓄積していくことがあります。汚れを放置すると、セラミックと天然歯の接合部分に細菌が侵入し、虫歯の原因になります。
定期メンテナンスでは、歯科医師が専用の器具を使ってセラミックの歯や周囲の汚れを徹底的に除去します。また、セラミックが欠けたり、噛み合わせが変化したりしていないかを確認し、問題があればすぐに対処します。
一般的には3か月〜半年に1回の頻度でメンテナンスを受けることが推奨されています。
適切にセルフケアを行う
日常的なセルフケアは、セラミック歯を長持ちさせるためにとても大切です。歯ブラシだけでなく歯間ブラシやデンタルフロスも使用して、歯と歯の間に付着した汚れも取り除きましょう。
歯ブラシはセラミックの表面を傷つけない柔らかい毛のもので、歯と歯茎の間の汚れを取り除けるタイプのものを選ぶとよいでしょう。
噛み合わせを調整する
噛み合わせは、セラミックの歯の寿命に大きく影響します。セラミックを装着した直後は適切な噛み合わせが維持されていても、時間の経過や加齢に伴って噛み合わせが変化することがあります。
定期的に歯科医院で噛み合わせを確認してもらい、必要に応じて調整を受けることでセラミックの歯の寿命を延ばすことができます。
歯ぎしり・食いしばりの対策をする
歯ぎしりや食いしばりの癖があると、セラミックの歯の寿命が短くなるリスクが高まるため、早めの対策が求められます。そのため、歯ぎしりや食いしばりの癖がある人には、ナイトガード(マウスピース)の装着が推奨されています。
ナイトガードは、セラミックの歯と天然の歯を保護する役割を果たします。装着することで、就寝中に歯ぎしりをしてもセラミックの歯や天然歯に加わる力を分散させることができます。
日中に食いしばりの癖がある場合は、意識して習慣を改善する必要があります。歯ぎしりや食いしばりの原因がストレスである場合は、生活習慣を見直したりリラックスする時間を作ったりして、ストレスを溜めないようにする必要があります。
硬いものを噛まない
セラミックは耐久性に優れていますが、衝撃には弱いという特性があります。氷を噛む、せんべいなどの硬いお菓子をかじる、またはペンを噛むなどは避けるようにしましょう。
食事の際にどうしても硬いものを噛む必要がある場合は、セラミックの歯が入っていない反対側で噛んだり、ゆっくり弱めの力で咀嚼したりと、セラミックの歯への負担をできるだけ抑えるようにしましょう。
まとめ
セラミックの歯の寿命は長く、平均で10〜15年くらいといわれています。適切にケアを続けることで20年以上使い続けられるケースもあります。
セラミックの歯の寿命を短くする要因には、定期的なメンテナンスや毎日のセルフケアを怠る、硬い食べ物を頻繁に噛む、歯ぎしりや食いしばりを放置する、などがあります。
定期的に歯科医院で検診を受け、適切にケアをすることでセラミックの歯の寿命を延ばすことができます。セラミック治療を受ける際は、アフターケアがしっかりしており、通院しやすい歯科医院を選びましょう。
セラミック治療を検討されている方は、熊本県熊本市にある関歯科医院にお気軽にご相談ください。
当院では、インプラント治療を中心に虫歯・歯周病治療、矯正治療など、さまざまな診療を行っています。ホームページはこちら、WEB予約もお受けしております。