こんにちは。熊本県熊本市にある関歯科医院です。
美しい白い歯を手に入れるための方法として、セラミック治療は多くの人に選ばれています。
しかし、セラミックの歯はほかの素材に比べて費用が高いことが多く、治療を検討する際に費用面で躊躇する方も少なくありません。
この記事では、セラミック歯の値段が高い理由と、それでも多くの人に選ばれる理由について詳しく解説します。
目次
セラミック歯の値段

代表的な5種類のセラミック歯の値段について解説します。
オールセラミック
金属を一切使用しないオールセラミックの値段は、約5万〜20万円です。
素材そのものに透明感やツヤがあり、色の再現性も高いため、セラミックのなかでも審美性が優れているのが特徴です。隣の歯と似た色で透明感のある歯を作れるため、近くで見ても人工歯であることを気付かれることは少ないでしょう。
その審美性の高さから、口元の美しさを重視する方や見えやすい前歯などに使用されることが多いです。
ジルコニア
耐久性に優れた素材のひとつで、費用は約5万〜20万円です。
ほかのセラミックと同じく、審美性が高く、長く使用しても変色することがありません。ジルコニアは非常に強度が高いため、奥歯にはもちろん、ブリッジやインプラントの上部構造にも使用されています。
e-max
e-maxの費用は、約5万〜20万円です。ガラスセラミックスを強化した素材で、透明感が高いのが特徴です。また、高い耐久性があるため、前歯にも奥歯にも使用できます。
メタルボンド
金属のフレームの上にセラミックを焼き付けた被せ物です。金属の耐久性とセラミックの審美性を兼ね備えています。
しかし、金属が溶け出すことにより、歯茎が黒ずんだり、金属アレルギーを引き起こしたりするリスクがあります。費用は約8万〜12万円です。
ハイブリッドセラミック
セラミックとレジンを組み合わせたハイブリッドセラミックは、費用が安価で、5万〜10万円程度です。柔軟性があり、歯への負担が少ないのが特徴です。
ただし、ほかのセラミックに比べると、耐久性がやや劣ります。また、レジンが含まれているため変色・変形を起こすことがあります。
セラミック歯の値段が高い理由

セラミックの値段は種類によってバラつきがありますが、約4万〜20万円が相場です。セラミックの歯の値段が高いのには、以下の3つの理由があります。
保険適用外だから
セラミック治療には保険が適用されないため、費用が高くなります。保険が適用される場合は、1〜3割負担となるため、治療にかかる費用が抑えられるのがメリットです。
一方、自費治療の場合は、全額自己負担になります。そのため、保険の歯が数千円から1万円前後かかるのに対し、セラミックの歯は約4万~20万円と費用が高い傾向にあります。
精巧な作りだから
保険治療の場合、使用できる歯の素材や治療内容・回数に制限があります。歯の機能を回復させることはできますが、見た目がよくなかったり、経年劣化を起こしやすかったりするのがデメリットです。
その点、自費治療の場合は使用できる素材や工程に制限がありません。時間をかけた治療ができるうえ、質の高い歯科材料を使用できるため、患者様のお口の合った詰め物・被せ物をオーダーメイドで作成できるのがメリットです。
しかし、精巧な作りのセラミックの歯を作成するためには、治療に時間がかかるうえ、セラミックに精通した歯科技工士に歯の作成を依頼する必要があります。精巧な作りのセラミックを作成するためには、歯科医師や歯科技工士の技術料がかかるため、費用が高い傾向にあるのです。
素材や材料費が高いから
セラミックにはさまざまな種類がありますが、どのセラミックも審美面・強度面のどちらも優れています。優れた素材を選択すれば、その分治療にかかる費用は高くなる傾向にあります。
また、セラミック治療で使用する型取り剤や接着剤についても、高品質なものを使用するのが一般的です。例えば、シリコンの型取り剤を使用することで、治療部位や周りの歯を精密に型取りでき、歯の形に合ったセラミックの歯を作れます。
また、セラミックの材質に合った接着剤を使用することで、歯との適合がよくなり、長持ちしやすくなるのです。
このように、高品質なセラミックの歯を作るためには、素材や歯科材料にも費用がかかります。そのため、セラミック治療にかかる費用が高くなることは避けられないといえるでしょう。
セラミックの歯の値段が高くでも選ばれる理由

値段が高くても、セラミックの歯が選ばれる5つの理由について解説します。
美しい歯が手に入る
保険でも白い詰め物・被せ物は選択できるものの、細かな色調の再現ができず、周りの歯と調和できないことがあります。
その点、オールセラミックやジルコニア、e-maxなど、セラミックの共通したメリットは見た目が美しいことです。特に、陶器のみでできたオールセラミックや透明感の高いe-maxを選ぶことで、自分の歯のような美しい見た目を再現できるでしょう。
また、セラミックは精巧な作りのため、長きにわたって口元の審美性を高められる効果があります。
虫歯や歯周病になりにくい
保険で使用する銀歯は、汚れを吸着する特性があります。また、経年劣化により徐々に変形するため、銀歯と歯との間に隙間ができ、虫歯が再発することがあるのです。
その点、セラミックは汚れを寄せ付けにくいうえ、変色・変形もしづらいため、虫歯や歯周病になりにくいといわれています。セラミックを選択することで、口元の審美性を保ちながら、お口のトラブルも予防できるのはメリットです。
耐久性が高い
セラミックは、審美性だけでなく耐久性も高いのがメリットです。保険の銀歯の場合、経年劣化しやすいことで約2〜5年と寿命が短いといわれています。なぜなら、金属は長年唾液にさらされると、金属が口内に溶け出し、劣化するからです。
また、食べ物の温度変化により、金属が収縮・膨張を繰り返すことで変形することも、寿命が短くなる原因のひとつです。
その点、セラミックは長年使用しても、変形することはありません。定期的なメンテナンスを継続していれば、15年以上持つこともあります。「どうせ高い治療を受けるなら長持ちする歯がいい」とお考えの場合は、セラミックを検討するのもよいでしょう。
歯茎が黒ずまない
金属を使用した詰め物・被せ物の場合、長年使用すると歯茎が黒ずむことがあります。歯茎が黒ずむと、見た目が悪くなり、清潔感がないように見えることがあります。
特に、銀歯は経年劣化を起こしやすいため注意が必要です。金属の溶け出しにより一度歯茎が黒ずむと、簡単には元の色には戻せません。
レーザーやピーリングなどの処置を行えば、ピンク色に戻すことはできますが、複数回の治療が必要になるのが一般的です。また、自費治療となるため、費用が高い傾向にあります。
その点、金属を使用しないセラミックの歯を選択すれば、長期間使用しても歯茎が黒ずむことがなく、自然な見た目を保てます。さらに、セラミックは歯茎との境目も自然に見えるため、より審美性の高い仕上がりが期待できるのがメリットです。
口元の審美性は、歯の色や形はもちろん、歯茎が健康であることも大切です。歯茎の黒ずみのリスクを避けるには、金属を使用しないセラミックを選択するとよいでしょう。
金属アレルギーのリスクがない
金属を使用した歯は、経年劣化により金属アレルギーを引き起こすリスクがあります。
その点、セラミックのなかには金属を使用しない歯もあります。金属を使用しないセラミックの歯を選択すれば、金属アレルギーの症状が現れる心配がありません。
ただし、なかには金属を使用したセラミックの種類もあります。セラミックのメリット・デメリットを知り、歯科医師に相談しながらよく検討しましょう。
セラミック治療は医療費控除の対象になる?

虫歯や歯周病治療による噛む機能の改善や歯の欠損の回復を目的としている場合、医療費控除が認められます。
医療費控除とは、1年間(1月1日〜12月31日)に支払った医療費が10万円(総所得金額が200万円未満の場合はその所得の5%)を超えた場合に受けられる所得控除のことです。
セラミックの被せ物の場合、1本あたり10万円を超えることもあるため、セラミックの治療だけでも医療費控除を利用できる場合があるでしょう。また、生計を共にする同一世帯の家族の医療費や通院のために利用した公共交通機関の交通費、薬代も合算できます。
医療費控除の詳しい内容については、お住いの税務署にお問い合わせください。
ただし、見た目をよくしたいことだけが目的の場合、医療費控除の対象とは認められません。お口の状態によって、医療費控除の対象かが異なります。医療費控除の詳しい内容については、歯科医師にご相談ください。
まとめ

セラミックの歯は、たしかにほかの素材に比べると高い費用がかかります。
しかし、素材的に優れているため、お口の健康を維持しながら美しい歯が手に入るのがメリットです。そのため、費用面だけでなく、長期的なメリットや口腔内の健康を考慮して選ぶことが大切です。
また、医療費控除を利用できる可能性もあるため、治療費を抑える工夫も検討してみてください。
セラミック治療を検討されている方は、熊本県熊本市にある関歯科医院にお気軽にご相談ください。
当院では、インプラント治療を中心に虫歯・歯周病治療、矯正治療など、さまざまな診療を行っています。ホームページはこちら、WEB予約もお受けしております。